伝えたいこと
私がいつも不思議だった事。
それは、お店にディスプレイとして飾ってあった照明を見て「こんなオシャレな照明が欲しい」と言うお客様が多いことでした。
インテリアショップとして、家具やキッチンさらに新築やリフォームに携わってきた私でしたが、実際に自分の家をリフォームした時、初めてその理由が分かりました。
「おシャレな照明がない！」
日本では照明がインテリアとして重要視されていないから、どんなに分厚いカタログを見ても、自分が欲しいと思う素敵な照明が全くなかったんです。
お部屋作りを考えた時、インテリアの素敵な欧米の国と日本では、照明に対する考え方が全く違っています。
日本はまず何よりも明るさを重要視するので、天井に大きな蛍光灯シーリングライトを取り付けてお部屋全体を照らす直接照明が主流。
でも、欧米ではリラックスして過ごすことが重要なので、間接照明で、明かりの「色」や「照らし方」にこだわります。
日本とは真逆で、お部屋の中にわざと陰影を作って、奥行きと立体感を持たせ、居心地のいい空間を演出させるんです。
だから、照明器具の種類も使い方も日本とは桁違いに多い！デザインも素敵なものがいっぱい！
そんな海外の豊富な照明器具の中から、私が特に気になったもの。それが「壁付けシャンデリア」でした。
日本ではほとんど目にすることがなかった壁付けシャンデリア。
正直、あまり関心がなかったのですが、フランスではあらゆる壁に必ずとあると言っても過言ではないくらい目にする壁付けシャンデリア。
「試しに自分の家で使ってみようかな？」と軽い気持ちで付けてみると･･･！！！
あらゆる壁に付けたい！と思ったくらい（笑）
それまで何もなかった壁に表情が出て、お昼はもちろん、夜の美しさにはビックリ！
それから調子に乗って（笑）使った事がない照明をいろいろ使ってみて、本当の意味で「照明がお部屋の雰囲気に与える影響は大きい」と言う事を実感しました。
そんな照明器具は、お家作りの中でも最後の仕上げの段階で必要なもの。
だから、新築やリフォームの方は完成間近に照明器具だけを探されるんだけれど、その時ではもう手遅れ！
だって、配線が必要だからです。
照明は、インテリアに近いアイテムだから、お家が形になってから選ぼうと思う人が多いのですが、キッチンと同じように配線が必要です。
だから本来は、キッチンと同じように「図面の段階で決めるべきもの」だと、インテリアと建築、両面を経験してきた私は思っています。
例えば、
「ダイニングは落ち着いた雰囲気にしたいから、
可愛いペンダントライト2つをテーブルの上に」
「キッチンのカウンターをカフェのようにしたいので、
等間隔でガラスのペンダントを3つ付けよう」
「みんなが集まるリビングの吹き抜けから
キラキラのシャンデリアを垂らしたい」
とイメージしながら決める事で、お部屋の雰囲気だけじゃなく、そこで過ごす時間も変化させてくれます。
家族みんなの食事の時間が楽しくなったり･･･
作ったお料理がより美味しく見えたり･･･
リビングで過ごす時間が居心地よくなったり･･･
